宙畑 Sorabatake

衛星データ入門

自宅学習におすすめ!11日でマスター衛星データの学び方ガイド2020

衛星データ、どこかで勉強したいと思っているけれど、結局始められてないなぁというそこのあなた!この機会に宙畑と一緒に衛星データを学びましょう

宙畑では、日々衛星データに関する情報をお届けしています。

本記事では、今までご紹介をした内容を整理し、どのように衛星データを学んで行くのが良いのか、お伝えしたいと思います!

今、衛星データ学習がおすすめな2つの理由

そもそも、なぜ今、衛星データを学ぶことがおすすめなのか、その理由は2つあります。

衛星データ市場は今後伸びていく市場

Credit : EuroConsult Source : http://www.euroconsult-ec.com/research/satellite-value-chain-2018-extract.pdf

実際に世界全体で使われている衛星データ(画像を含む)とデータを利用したサービスの市場規模は、衛星データそのものの売買として1,500億円、衛星データを利用したサービスとしては3,440億円、合計4,940億円に上ります(SATELLITE VALUE CHAIN: SNAPSHOT 2018より)。

昨今のビッグデータやIoTの流れの中で、衛星データもその一つとして、大きな注目を集めているのです。

無料で手に入る

衛星画像を使ったビジネスを行うためには、必ず高いお金を払って衛星画像を購入しなければならないのかというと、そういうわけではありません。

少し解像度の粗い衛星画像ではありますが、無料で利用できる衛星データが様々な場所で公開されています。

また、データだけでなく学ぶための教材や解析ができる環境も無料で提供しているところがあり、金銭的な初期投資がほぼなくとも、学ぶ時間と意思さえあれば、衛星データが解析できるようになる環境が整っていると言えます。

そこで、宙畑では本記事を読まれている皆さんがSTEP BY STEPで11日間で衛星データを学べるよう、順番を追ってご紹介して行きたいと思います。

STEP1:衛星データで何ができるのか、利用事例を学ぶ

衛星データ自体について学ぶ前に、まずは衛星データが使えるようになると何ができるようになるのかを学んでいきましょう。

DAY1:衛星データ利用マップを眺めてみる

まずは、下記のマップを眺めて見てください。
皆さんのお仕事に関連のあるもの、興味のあるものはあるでしょうか。

マップのダウンロードはこちらのアンケートをお答えの上、ダウンロードをお願いします。

拡大してみていくと、事例の横にマークがついています。

このマークは、どんな衛星データを使っているかを表しています。

それぞれのデータの種類は次の章に説明があるので、現段階では「ふむふむ、そういう種類があるのだな」という程度で頭の片隅にとどめて置いていただければと思います。

より詳しく知りたいという方は宙畑の以下の記事をご覧ください。

【DAY1のアウトプット】

SNSで上記衛星データ利用マップと一緒に、皆さんが面白いと思った衛星データ利用事例についてつぶやいてください! #衛星データ #自宅学習 #宙畑

DAY2:衛星データ利用事例をより深く知る

続いて、より深く衛星データのビジネス事例について学んで行きましょう。
宙畑では衛星データを用いたビジネス活用事例を数多く紹介しています。

衛星データビジネス事例 | 宙畑

「青天の霹靂」に聞く!衛星データを用いた広大な稲作地帯の収穫時期予測 Source : https://sorabatake.jp/3699/

イラスト解説で、易しく解説しているものもあります。

カテゴリをご覧いただき、興味のある記事を2~3本読んで見てください。
その際は以下のポイントを気に留めていただけると、理解度がさらにアップすると思いますよ!

<宙畑ビジネス事例記事を読むときのポイント>
・なぜ衛星データを利用しているのか?
・どんな種類の衛星データを使っているのか?

【DAY2のアウトプット】

SNSで読んだ宙畑記事のリンクとポイントについてつぶやいてください! #衛星データ #自宅学習 #宙畑

さらに事例について学びたい方向け参考サイト

もっとたくさんの衛星データ活用事例について学びたい!という方向けに、詳しいことが載っているサイトをいくつかご紹介しておきます。

copernicusのe-learning

EUが推し進めるCopernicus(コペルニクス)というプログラムが、無料で提供しているe-learningです。

利用用途別で講座が進んでいくので、興味のある講座だけ受けてみるのも良いかもしれません。

Detailed programme of the MOOC

衛星データ利用カタログ(JAXA)

JAXAでも衛星データの利活用についてまとめています。

JAXA第一宇宙技術部門 | 利用事例

また、衛星データプラットフォームTellusのサイト内で衛星データの利用事例とその際に必要な衛星データについてcsvファイルを公開しています。
https://www.tellusxdp.com/ja/about/img/rs_catalog.xlsx
※URLをクリックするとcsvファイルがダウンロードされます。

B列の内容欄のフィルタから興味のある分野を絞り込んで、どんな衛星で分かるのか調べて見てください。

STEP2:衛星データのキホンを学ぶ

さて、いよいよ衛星データについて学んで行きましょう。
ここからはちょっと難しいかもしれませんが、ここが乗り越えられると衛星データの世界がグッと広がります。

衛星データ入門はまず宙畑を

衛星データ入門 | 宙畑

なんと言ってもおすすめなのが宙畑の記事を読むことです(手前味噌ですみません)。

2年前、衛星データ初心者だった宙畑編集部が、書籍や専門家への取材を重ねながら作ってきた記事は、きっと衛星データを学ぶ皆様のお役に立つはずです。

今回はまず読んでいただきたい記事をご紹介します。

DAY3:地球を調べる衛星について知る

一つ目はコンパクトに地球を調べる人工衛星とその役割についてまとめた記事です。

【DAY3のアウトプット】

以下のクイズにチャレンジして、結果をSNSでつぶやきましょう!
https://kuizy.net/quiz/120383

DAY4:波長について学ぶ

光の波長と波長による観測しやすい観測対象を表すグラフ Credit : JAXA

続いて、衛星観測にとって重要な概念「波長」について理解しましょう。

【DAY4のアウトプット】

以下のクイズにチャレンジして、結果をSNSでつぶやきましょう!
https://kuizy.net/quiz/120395

DAY5:分解能(解像度)について学ぶ

「波長」と並んで、衛星データの重要な概念である「分解能(解像度)」について理解しましょう。

【DAY5のアウトプット】

以下のクイズにチャレンジして、結果をSNSでつぶやきましょう!
https://kuizy.net/quiz/120494

DAY6:衛星のお値段について学ぶ

解析に必要な「波長」と「解像度」について分かったら、それを手に入れるための費用についても学んでおきましょう。

【DAY6のアウトプット】

以下のクイズにチャレンジして、結果をSNSでつぶやきましょう!
https://kuizy.net/quiz/120508

DAY7:衛星データの総論をざっと読む

ここまで4本の記事をご覧いただいて、衛星データの大枠がご理解いただけたと思います。最後にご紹介する記事は、端から端まで全て読むというよりは、この後の作業の中で困った時、分からないことがあった時に立ち返るような記事なります。

これまで学んだことを振り返りながら、ざざっと記事を眺めて見てください。

【DAY7のアウトプット】

以下のクイズにチャレンジして、結果をSNSでつぶやきましょう!
https://kuizy.net/quiz/120517

さらに事例について学びたい方向け参考サイト

TellusのHow to Useのリモセン基礎

衛星データプラットフォームTellusの中にもリモートセンシングについてまとめている場所があります。

宙畑でご紹介しているものと重複するところもありますが、
さらに踏み込んで解説をしているので、時間のある時にぜひご確認ください。

how to use リモセン基礎 | Tellus

リモセンの専門家によるe-learning

リモセン研修ラボ | RESTEC

リモートセンシングの専門家集団であるRESTECでは有料のe-learningを開催しています。

DAY8:Tellus OSで衛星データを見てみる

そろそろ座学に飽きてきた皆さんに朗報です。
ここからは実際に手を動かして、衛星データを学んでいきます。

ここでは衛星データプラットフォームTellusを使います。

Tellusでは衛星データを可視化するツール「Tellus OS」を誰でも無料で使うことができます。

以下のサイトに従って、ユーザー登録を行い、Tellus OSを開いてみてください。

Tellus OSを使う【基礎編】 | Tellus

Tellus OSが開けたら、以下の記事から一つ選んで実際に簡単な解析を行ってみましょう

Tellus OS | Tellus

【DAY8のアウトプット】

Tellus OS上で実施した解析結果のスクリーンショットと、他にTellus OSを使ってやってみたいことをSNSでつぶやいてください! #衛星データ #自宅学習 #宙畑

STEP3:衛星データで解析する方法を学ぶ

衛星データを可視化するだけでなく、プログラミングの技術を用いながらさらに踏み込んだ衛星データ解析を行っていきましょう!

DAY9:Tellus開発環境を申込む

Tellusでは衛星データ解析のための開発環境を提供しています。

利用にあたっては申込が必要です。以下の記事を参考に開発環境を申込んでください。利用開始までにお時間をいただく場合があります。

開発環境を導入する | Tellus

DAY10:宙畑ゼロからのTellus

開発環境の準備が整ったら早速、使って見ましょう。
Tellus上にあるデータを表示させるためのサンプルコードは以下のサイトで公開しています。

興味のあるデータを選んで写経にチャレンジしてみてください。

how to use データアクセス | Tellus

解析したいけど、そもそもPythonの文法がわからない、という方へ。
ご安心ください、Pythonの基礎から学習できるラーニングコンテンツもTellusでは公開しています。

実際に沼津高専にて実施された、Python初心者の方が衛星データ解析をできるようになるまでの講義カリキュラムも参考として紹介しておりますので、合わせてご覧ください。

Tellus 使い方 | Tellus

衛星データについて分からない言葉などが出てきた場合には、適宜宙畑の記事に戻って確認しながら進めていきましょう。

【DAY10のアウトプット】

Tellus の開発環境上で実施した解析結果のスクリーンショットと、他にTellusの開発環境を使ってやってみたいことをSNSでつぶやいてください! #衛星データ #自宅学習 #宙畑

DAY11:宙畑解析ノートブック

おおよそ開発環境が使えるようになったらいよいよ、テーマを決めて独自の衛星データ解析に乗り出しましょう。

宙畑では「解析ノートブック」と題し、宙畑編集部やご協力いただいているエンジニアの皆さんが衛星データ解析にチャレンジしている例をご紹介しています。

衛星データ解析ノートブック | 宙畑

サンプルコードを公開しているものや、思考のプロセスを紹介しているものもありますので、自分がやりたいことをイメージして、近そうな記事があれば、チェックしてまずは作業をなぞってみましょう。

もし探しているような例が無ければ宙畑のtwitter(@sorabatake)に、質問いただければと思います!

【DAY11のアウトプット】

Tellus の開発環境上で実施した解析結果のスクリーンショットと、他にTellusの開発環境を使ってやってみたいことをSNSでつぶやいてください! #衛星データ #自宅学習 #宙畑

衛星データの解析方法は他にも

今回はTellusを例にとって衛星データ解析についてご紹介しましたが、無料の衛星データの解析環境は他にもあります。

Google Earth Engine

https://earthengine.google.com/

Googleが提供する開発環境です。
原則アカデミック利用(商用利用には申請が必要)、英語のUIにはなりますがjava scriptが得意な方にはおすすめです。

初心者向けのガイドも充実しています。

Beginner’s Cookbook | Google Earth Engine

Copernicus DIAS

https://www.copernicus.eu/en/access-data/dias

ヨーロッパではEUが主体となって5つの衛星データプラットフォームを運営しています。それぞれのサイトからユーザー登録をしてみてください。

継続して学び続けるためのヒント

ここまで、衛星データの学び方をご紹介してきました。しかし、新しいこと・複雑なことの勉強ってなかなか一人では難しいですよね?

宙畑編集部でも度々そんな場面に直面します。そんな時に我々が実行している、学び続けるヒントをいくつか、ご紹介しておきます。皆様の参考になれば幸いです。

その1:みんなで集まって

オンラインアイディア出し

何か解析を始めようと思っても、どんなテーマでやったら良いんだろう?衛星データで何ができるのかな?と手が止まってしまう方も多いはず。

宙畑では衛星データ解析のアイディア出しを毎月行っています。
その中でも、慶應義塾大学の白坂先生の研究室で研究されているフレームワークをご紹介しています。

衛星データに関する特別な知識は無くても大丈夫なので、友達や同僚の方などを誘って、ぜひやってみてください。

もくもく会

オンラインアイディア出しで解析テーマが決まっても、いざコーディングをしようとすると、SNSが気になってしまったり、違うことを調べ始めてしまったりして、なかなか進まないなんてこともありますよね。

そこで、編集部では時間を決めて(ゲリラ的にやることもあります)zoomをつなげてもくもくと作業をする会を作っています。

私たち以外でも一般の利用者の方がオープンで主催しているイベントもあったようですので、参加されてみてはいかがでしょうか。

Tellusもくもく会 #1(2019/10/26実施済み)

第十三陣信玄パイ「衛星データプラットフォーム Tellus を使ってみよう」(2020/01/25実施済み)

近いうちに、宙畑でもオンラインのもくもく会がやりたいなと思っていますので、興味ある方はtwitterまでご連絡をお願いします。

その2:アウトプットする場を

qiitaでもgithubでもnoteでも

よく言われる話ですが、解析した結果をアウトプットしていくことはとても重要です。

読んだ方から反応があると嬉しいですし、自分自身の思考の整理にも役立ちます。

どんな媒体でも構わないのでまずは書いてみてはいかがでしょうか?

その際、#衛星データ #自宅学習 #宙畑 のタグを付けてつぶやいていただければ、宙畑でも拡散させていただきます!

宙畑で記事を書いちゃう?

自分のサイトに書いてもそんなに読んでもらえないよ!という方、自分一人で解析をやりきる自信がないよという方、もし興味がありましたら、宙畑の衛星データ解析ノートブックに寄稿してみませんか 笑

宙畑では随時、衛星データ解析ノートブックに寄稿いただけるライターの方を募集しています!

ご興味のある方はぜひ、twitter(@sorabatake)へご連絡ください。お待ちしております。

「Tellus」で衛星データを触ってみよう!

日本発のオープン&フリーなデータプラットフォーム「Tellus」で、まずは衛星データを見て、触ってみませんか?
★Tellusの利用登録はこちらから